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渥美尚人特定社会保険労務士・行政書士事務所は、脳・心臓疾患の労災および不支給決定後の審査請求を専門とする社会保険労務士事務所です。

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労働時間評価HEADLINE

長期要件の労働時間評価

長期要件の労働時間評価は、次のどれか一つにでも該当すれば業務起因性が認められる可能性が高いものです。
・ 直前一ヶ月の時間外労働が100時間を超えている
・ 直前の二ヶ月を平均した時間外労働が80時間を超えている
・ 直前の三ヶ月を平均した時間外労働が80時間を超えている
・ 直前の四ヶ月を平均した時間外労働が80時間を超えている
・ 直前の五ヶ月を平均した時間外労働が80時間を超えている
・ 直前の六ヶ月を平均した時間外労働が80時間を超えている

ですので、例えば直前一ヶ月は70時間の時間外労働だったけれど、その前の一ヶ月は92時間の時間外労働だったため、二ヶ月を平均すると81時間となり、「直前の二月を平均した時間外労働が80時間を超えている」に該当するということであれば、業務起因性が認められる可能性が高いと思われます。

この基準に対し、幾つか注意点があります。
まず、「」です。
これは、January(1月、いちがつ),February(2月、にがつ)のような暦月でもなく、また給与計算の締めのように、毎月の日数が月末日に応じて日数が変動してしまうものでもありません。
もっと単純に30日ごとに区切ります。
このため、給与明細の残業時間数でそのまま計算しては適切な判断ができない場合があります。


また、「時間外労働」についても、同様に給与明細の残業時間数でそのまま計算しては適切な判断ができない場合があります。
この時間外労働とは、労基法32条に定める法定所定労働時間、つまり一日8時間を超えた時間、一週40時間を超えた時間を時間外労働時間としてカウントされます。
具体的にいうと、次のような会社の場合
・ 所定労働時間が一日7.5時間(9:00〜17:30 休憩1時間含む)
・ 土日休み(但し、月に1日土曜出勤あり)

この会社の労働者Aさんが、毎日18:30まで働いて帰宅するという就労をした場合
土曜日が出勤のある週をみますと、毎日1時間残業していることとなりますので、給与計算では月〜土の6日間×毎日1時間で残業時間は6時間とカウントされます。
労災上のカウントは、「一日8時間を超えた時間、一週40時間を超えた時間」ですので、毎日の時間外労働は0.5時間しかカウントされません。つまり、一日の時間外労働時間としては、0.5時間×6日間=3時間となります。
ところが、「一週40時間を超えた時間」の計算をここまでではしていませんので、その計算もすることとなります。
毎日8.5時間労働していますが、既に「一日8時間を超えた時間」は計算してありますので一日で0.5時間を調整します。つまり、8.5時間-0.5時間=8時間が一日の労働時間で、一週40時間を超えるかどうかを判断します。

土曜日が出勤のある週で見ていますので、8時間×6日=48時間となり、48時間-40時間=8時間が一週で見た時間外労働時間となるわけです。
合計すると、一日でみた時間外労働の合計が3時間、一週で見た時間外労働時間の合計が8時間、あわせて11時間が労災保険上の時間外労働時間として取り扱われます。
給与計算では6時間としてカウントされたものが、労災保険法上では11時間として判断されます。
労災保険法上11時間の時間外労働なのに、給与計算が6時間というのは会社は誤魔化しているのではないか!?と考えられる方もいらっしゃるかもしれません。ところが、制度をきちんと運用していれば、この計算は合法なのです。労働基準法と労働者災害補償保険法という法律の違いでこのようなことが生じるのです。


気をつけて欲しいのは、このように、どんな場合であっても労災の方が厳しくカウントされるかというと、そうではありません。
例えば、この事例のかたが、毎日18:00まで働いて帰宅する(土曜日が休みの週)というケースでは、給与計算では毎日0.5時間(その週は2.5時間)の残業が計算されますが、労災保険ではその週の時間外労働は0とカウントされます。



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